少し知恵をつけたがムダだった
中学受験も運だけで乗り越え(正確には、夏期冬期講習と塾にお世話になっていた)自分に自信を持った私は、ヒステリーを起こす母の対処について少しずつ知恵をつけていった。ただ泣いて許しを請うだけではダメなんだ、と。泣いたって許してはくれない。謝ったって「謝ればいいってもんじゃない!」と言われるだけ。
ヒステリーといったって、ただ喚いているだけではない。平手打ちは毎度のこと、髪の毛をわし掴み壁に頭を打ち付けられる、教科書やノートを破り捨てられる、机の引き出しごと4階から外に向かって捨てられる、物を壊される…
冷静に対処しなければ!
泣くことをやめ、暴力は避けたりガードしたり、冷静な口調で意見を述べる。そんな私を見て母は「私をバカにしているんでしょう!」と更にヒートアップしたのだ。それでも怖いし痛いしで、目には涙がたまっていたと思う。
それでもダメなら敵前逃亡!
親同士が知り合いの、幼なじみの家に逃げ込む。それは母の怒りに拍車をかけただけだった。「私に恥をかかせた!」と。
ヒステリーの原因は、私が勉強しないとかダラダラしている成績が悪い、そんなとこだろう。